悲しいことに人間は失わないとその大切さに気付くことが出来ない、と私は思う。
大切だと思うことは出来る。でも、どれだけ大切かは中々分からない。
それを失って、心にぽっかり穴が空いたような感覚を味わって。
心の中の空いたスペースの大きさで、どれだけ心の割合を占めていたのかがはじめて分かる。
そうじゃ無いと、慣れやらなんやらで実際のところは分からない。
そして。
その悲しみも、必ず忘れる。
生きていく上で、脳には悲しみは必要無いから。
脳にとっては悲しむことよりも次の日をいつも通りに生きることが大切なので。
心の傷は勝手に塞がっていく。
当たり前に忘れる。それはきっと恥じゃない。きっと間違ってもいない。
だからせめて時々思い出せば良いのかな、と思います。
忘れることを悲しいことだと言う人もいるけれど、
私はしょうがないことだと捉えています。
忘れないことより、思い出そう。
どうしたって生きている以上、
前に進まなくてはならないのだから。
なんて、思います。
なにがし。