てんでんばらばら。
(人を指して)それぞれ、バラバラに。
各々の考え方で行動する。
なんて意味を持つ言葉です。
方言だと思っていましたが、辞典にも載っているらしいので標準語なんですかね。
統一性がない、ということでそれなりにネガティブな意味で使われることも多いのですが。
てんでんに、で切るとそこそこ普通に使われる言葉になります。
てんでんに、とは。
それぞれに、各々、めいめいと言った意味で。
飴っこやっから。てんでんこにな。
(飴をあげる。みんなで分けるんだよ。)
みたいな感じになります。
このように。
地方には、特定の意味合いで使われる言葉や言い回し、つまり方言や訛りがあります。
私の住んでいるあたりはまだ標準語に近いですが、本場の訛りや方言はかなり難解です。
標準語が当たり前の場所に住んでいる他の地方育ちの人は、普段標準語で話していても。
同郷の訛りや方言を聞くと安心するのではないでしょうか。
こんなことをふと、思い出しました。
本当に伝えたい表現は、訛りや方言を通してこそ上手に表現できる。
(標準語での表現の仕方には中々慣れづらい)
そんなことを言っていた地方育ちの人がいましたが、その通りだと私は思います。
生まれ育った環境で培った意思の疎通の方法は、思ったより体に染み付いていて。
なかなか消えない。
かと言って標準語に慣れるのは、それはそれで難しい。
非常に微妙なニュアンスなので、意思疎通は当たり前にできるんですが、なんかこうむず痒い。
このポスター、ねっぱしといてけねがや!
(このポスター、壁に貼っておいてくれないかな)
とかとか。伝わりにくいとは思うんですが。
標準語に直せばできなくもないけれど。
その関係性というか、微妙な距離感を含めた言い回しは、標準語には無かったり。
はたまた、標準語に直すとどうしても堅苦しい言い方しかできなかったり。
私は結構、そんなことに悩んだなと今になって思い出しました。
それだけです。
価値観の違い。言葉の違い。人って、面白い。
そんなことを今日は。
なにがし。