リファーという言葉をご存知でしょうか。
簡単に書くと。
自分では手に負えない状況が発生した場合、その専門家に頼るということです。
例えば上のリンクにあるように。
内科のクリニックにうつ病と思しき症状の患者さんが来た場合、
自分よりも的確な診療ができる可能性の高い精神科や心療内科の先生を紹介する場合があります。
それをリファーする、なんて言ったりします。
今日はそんなリファーをテーマに。
日常生活で役立つかもしれない話を。
意外と身近なリファー
リファー自体は専門的な話、行動に近いのですが。
実は日常生活でも似たような経験がある方も多いのではないかなと思うんです。
例えば交通事故。
自分が加害側になった、なんて時は焦りや動揺も相まってどうしたら良いのか分かりませんよね。
そんな時に、代わりに相手方と交渉をしてくれるのが保険会社です。
的確な方法をとってくれるであろうプロフェッショナルに頼るわけで。
これはまさしく先に書いたリファーと同様の行動です。
例えば私たち消費者が美味しい野菜やお肉を食べられるのも、プロフェッショナルである生産者に任せているからですね。
美味しい野菜を食べたいからと言って。
じゃあどんなところで育てようか、土はどうしようか、品種はどうしようかと悩むのはTOKIOぐらいです。
基本的にリファーは利益どうこうとは別の話ですが。
これもまたリファーのひとつの形と言えるのではないかなと私は思います。
こう考えると。
リファーというものは形は何であれ、日常生活の中に結構あると考えることができると思います。
リファーの利点
本来の意味に近いところで率直に言えば無理をしなくて良い、ということが挙げられると思います。
世の中には星の数の如く物事があって。セオリーや基礎知識があって。
じゃあそれを一人の人間がどの程度知っているのか?と考えれば。
それはたかが知れています。
誰だって、知っていることがあれば知らないこともある。
そして人生において直面する事実は、その人がそれを知っているかどうかなんて意に介しません。
簡単に書いてしまえば、誰にも初めての事、知らない事はあるもので。
そういうものを相手にするかどうか、という話になります。
専門家を探して、相談して、その人に任せる。
自分は自分でやるべきことをやる。
人にはそれぞれ役割があるので、それに沿って割り切って効果的に判断することができます。
さらに。
最初に内科の先生がうつ病と思わしき患者さんをリファーする、と例を挙げましたが。
患者さんは、より専門的な治療が受けられ、かつそれぞれの科の先生はそれぞれの専門的な治療ができる。
つまり誰も損をしないんです。
それぞれが無理をしなくて済むし、みんなが損しない。
そんなところがリファーの利点かなと思います。
リファーの欠点
誰も損をしないリファーにも欠点があります。
あくまでもリファーをする個人の視点として見た時に限り。
自分が直面した経験や学びの瞬間を捨てるという行動につながる、という点です。
例を挙げてみましょう。
美味しい野菜が食べたければ、プロフェッショナルが生産した野菜を買えば良いのですが。
その気持ちを上手に活用したら、もしかしたら美味しい野菜を作る努力や経験ができたはずなんですよね。
極端な話。
プロフェッショナルな人たちは、好きだからこそその道を探求し、生業としているわけです。リファーをしなかったからこそ、その道にいる人も多いはずです。
嫌味な書き方をすれば、
結果を求めて、過程を誰かに任せるのがリファーです。
そして努力は結果じゃなく過程が大事という考えもある通り、過程はとても重要なものです。
つまり。
リファーすることによっていい結果は得られるかもしれないけれど。
その過程において得られたかもしれない経験は捨てている。
という欠点があると言えることになります。
おわりに
いかがだったでしょうか。
リファーについての知識が多少なりとも得られたら良いなぁと思います。
良い点も悪い点もあるので。
それぞれで考えていただいて、行動につなげていただけたら幸いです。
ちなみに、リファーという言葉はreferという英語から来ています。
このreferには、問題を誰かに任せる、という英語的な意味を持っています。
冒頭に書いた意味でのリファーする、という表現はカウンセリングや医療行為などの人命に関わる行動に関しての日本語的な言葉の話です。
今回の記事の中ではどちらかと言えば単純に人に任せるという英語的な意味での話がメインでしたね。
あくまでも日本語的な意味での。
つまり人命に関わるような話ではもちろん、リファーが基本です。
目の前で人が倒れたら、すぐに救急車を呼ぶのが当たり前です。
心臓マッサージの経験を積みたいからと言って救急に連絡するのは後回し、なんてちょっとやばい話になります。
そのあたりを誤解なきよう、よろしくお願いいたします。
なんて。
なにがし。