私たち人間は、時に不可逆な経験をします。
そもそも、経験というのは。
一度してしまったら、経験する前には戻れない、ということです。
今までも何度か書きましたが、
またこんなふうに思うことがあった日だったので。
申し訳ないですが、また書きたいと思います。
私たちは、経験したことをなかったことにはできません。
一度味わったことは、記憶喪失にでもならないかぎり。
経験として心に残ります。
だから、何を経験するかはとても大事なことなのです。
それらが積み重なって、人の一生を成すと言っても過言ではありません。
選べないから、難しいのです。
どれだけ他人に優しくしようとしても、
人の汚い部分や理不尽な部分を味わったなら。
それは難しくなっていきます。
そして悲しいことに人は。
他者に優しくされたから自分も優しくできるかと言われると、
それも苦手だったりするのです。
裏切られればなおのこと。
どんどん他者に厳しくなっていきます。
自分はつらかったから。
そんな基準で他者と接し、時に傷つけ、時にズタボロにする。
つらい経験はいくらでも積み重なり、
楽しかった経験はなかなか積み重なることはないのです。
だから。
ものすごい偏見で言えば、 人を傷つける人は、どんどん増える。
一概には言えないんですけどね。
同じく人に優しくしようとする人も増えるんですが。
やっぱりどうしても、増え方には差があって、
バランスが悪くなっていきます。
じゃあどうするかと聞かれても、私は答えることができません。
ただ。
少なくとも私は、
自然体でいられる場所を見つけたいと考えます。
限りなく面倒なことの起きない人間関係。
そういうものがあれば、人は安定するからです。
不可逆だからこそ。
自分を保つための関係性をしっかりと構築しておかなくてはならない。
そんな風に私は考えます。
せめて、大切なものだけは守れるように。