青は藍より出でて藍より青し、と言う言葉があります。
青色の染料は藍の花から採りますが、藍の花よりも青い染料になることから。
弟子が師よりも優れる、という意味合いになります。
最近、ある人の話を聴いたんです。
その人の親御さんはとあるスポーツが好きでした。
そのため幼少期から、我が子にそのスポーツの英才教育を施し、鍛えに鍛えあげた。
結果、その人は県下に知らない人はいないほどの有名人になりました。
しかしある時突然、その人は競技を引退したのです。
その人は、こう考えていたそうです。
幼少期から、自分のやりたいことは別にあって。
「それをやるために、親を納得させられるだけの努力を積み上げる」と。
その結果、親では手の届かない領域まで努力を重ねてたどり着いて。
そしてその場所で、辞めると言ってやったのだと。
当然、周りからの反発もあったでしょう。
生半可な決断ではありません。
しかし他の誰でもない、親御さん自身が鍛え上げた精神力で、それを成し遂げた。
冒頭の「藍より青し」という言葉が持つ意味とは少し違うかもしれませんが。
なんだかこう、人の営みだなぁと思わされた話でした。
この話の是非は、それぞれが違う考え方をするでしょう。
なにはともあれ、一度きりの人生。 どうとでもなり得ます。
何者にもなれます。
取り返しのつかない失敗も、嘘のような幸運も。
人の意思とは関係なく、気まぐれに微笑んだり。
時に努力に報いるように降り注ぎます。
誰が決めたかもわからない、当たり前のごとく。
いずれにせよ、行動によって生まれる人生の分岐の先に望む未来はあります。
行動しなければ、掴めるものも少ない。
実にシンプルです。
なんて。
なにがし。