たまに後にも先にも二度とないであろう出来事が舞い込んでくる。
やった事がないから分からない。
そんな説明も何も関係なく、無慈悲に決断を迫られ。
その決断が後々の人生まで長く重くのしかかるような出来事が 。
それまでの当たり前が、全て簡単に吹き飛ぶような。
実はなんの前触れもなく、空に向かって放たれた弾丸のように降り注いでいる。
学歴も。
それまでの血の滲むような努力も。
経歴も職業も性別も。
生きてきた境遇も何もかも無視。
紛れもない運だけの無慈悲な出来事。
人はそれを、運命や偶然や必然なんて言葉で呼ぶ。
何を持ってしても、人間一人の力はこれには敵わない。
選択肢があれば、それまでの知識で対抗できる場合もある。
選択肢すら無く、いきなり体の一部を失ったり、最悪死ぬ場合もある。
当たったのか、当たらなかったのか。
結果はそれしかない。
当たらなかったら胸をなでおろし、
当たったらそれなりの努力で立ち上がる方法を模索する。
控えめにも大げさにも、無慈悲という他ないこれは。
どこの誰にでも着弾しうるもので。
ある人は心折れ、またある人は何かを糧に立ち上がり。
そういうものに翻弄されて生きていくところまでがきっと人生なんだろうと思う。
こういう運命などの類のことを考えると。
世の中、そう上手くできてはいないんだなぁといつも思わされるのです。
なにがし。