解離性遁走という症状が有名ですかね。
記憶を失って、どこかに逃げる。
自分が誰かも分からずに。
そこまで行かなくとも。
ただ、その場から離れて。
行方をくらます遁走という行動があります。
私の知人にも。
遁走の経験者がいました。
その辺を少し語っていきたいと思います。
この記事を読むと。
遁走について理解が進む。
スキゾイドパーソナリティ障害が分かる。
回避性パーソナリティ障害が分かる。
遁走の経緯
彼の場合は仕事が原因でした。
いわゆる、ブラック企業。
度重なる超過勤務。
怒号が飛び交う職場の雰囲気。
その環境に耐えられず。
我慢に我慢を重ねた結果、遁走。
数ヶ月ほど、車で彷徨ったそうです。
その後。
警察に保護され、親元へ戻りました。
遁走に至る症状
遁走に至る原因となる症状がいくつか存在します。
今回は二つ。紹介したいと思います。
回避性パーソナリティ障害
パーソナリティ障害とは、個人の性格や特性、人格によってストレスを抱える、身体的な症状が出るような状態のことを指します。
その中で、回避性という言葉がつくと。
劣等感や自尊感情の低さ、社会的な不安から、他人との距離を置くという状態が挙げられます。
不登校や引きこもりの場合も、これに当てはまる可能性があります。
原因は様々ですが、
こういった状態から遁走に至ります。
スキゾイドパーソナリティ障害
あまり聞き馴染みのない人も多いと思います。
スキゾイドとは、
- 社会的に孤立している。
- 感情が表に出にくい。
- 何事にも興味関心が薄いように見える。
と言った性格の特徴のことを言います。
他者との触れ合いの中で、自分が変わることを恐れるような。何事にも動じず、消極的に見える。更に協調性は皆無。(社会に溶け込もうと我慢している場合を除いて) そんな一風変わった感じの性格です。
世間一般という観点から見ると、おおよそ理解されない場合が多くありますので、普通の会社員として働くのは人一倍努力が必要です。苦痛も伴います。
結果、耐えられなくなり遁走に至るわけです。
おわりに
私の知人は。
実際に通院していたわけではありませんが、
おそらくスキゾイドでした。
何度も何度も。相談に乗りました。
苦しい。会社が苦しいと。
社会に溶け込む、他者との共存に悩み。
自分の意思を押し殺し。
会社という枠組みの中で必死にもがいていたように思います。
世間一般。
社会で生きる以上、この考え方や視点は常につきまといます。私は嫌いです。個人的に。
でも、しょうがないと割り切っています。
多数派はある意味正義なので。
スキゾイドにかかわらず、他にもたくさん。
他者との違いに悩んでいる方がいます。
別に悪いことをしたわけではないのです。
ただ、違って生まれただけ。
性別上、男性と女性に分けられるように。
この人はこう。あの人はこう。
そう生まれただけ。
世間一般という枠組みが、社会全体を形成しているから。
そうじゃないものを排除しようとするのは、悲しいけれど現実。 少なくとも、一定のコミュニティの中で理解することさえできれば。 そしてそこに迎え入れてくれる環境があればいいなぁと思います。
優遇や冷遇ではなく単純に理解と対話。
パーソナリティ障害だとか、何だとか関係なく。
誰しもが苦労し、その地位や居場所を確保します。
そこにちょっとだけ。理解するという感覚さえあれば。視点は変わる。
そう私は思います。簡単ではないのですけれど。
なにがし。