私は不意に、思ったのです。
世の中ってただそこにあるだけなんだな、と。
生きていて楽しいことばかりじゃないし、むしろ苦しみばかりに目がいくけれど。
じゃれあって飛んでいる小鳥や、何もない空き地を見た時、私は確かにそう感じました。
そして同時に、私はこの世の中がどうしようもなく好きなのだとも思いました。
理由は分かりません。
ただ。
何もないこともまた幸せなのかもしれない、と率直に思ったのです。
なんだろう、不意に芽生えたロマンチシズム。
とはいえ人間は人間らしく、社会の歯車として生きていかなくてはなりません。
正反対の何かが敷き詰められたこの世界を。
私はこの時に感じたものはここに置いていこうと思いました。
また、疲れたらここに来よう。
なんて。
なにがし。