人が、人に見せる行動の多くは。
それを見せた相手に、こうしてほしいという欲求をはらんだものがそのほとんどです。
あえてオブラートに包まないとするならば。
怒りや悲しみなどの感情。
言葉の発し方、選び方。
態度、身振り手振り。
コミュニケーションに通ずるものの多くが。
その欲求をもっています。
他人を支配し、己の欲望、願望を押し通す。通そうとする目的を持っている。
こう書いてしまうと、嫌な書き方になることは承知しています。
しかし私は、別にこれが悪いことだとは微塵も思いません。
赤ちゃんが不快なものを取り除いてほしい時に、大声で泣く。
子どもが、ほしいものを買ってもらえなくて、駄駄を捏ねる。
そう言うところから始まり、いつしか。
身の回りの社会の状況と擦り合わせて、そこまで変じゃない格好にしたものが今のそれです。
私たちの頭のどこかに。
周りを動かさなければ自分がやられる、満足のいく結果にならないという考え方があるから。
ただそうしているだけのことだと私は思います。
そしてそれは、まずまずの事実じゃないかなと思うんです。
せっかくなんでもう少し書いてみます。
例えば、上司に仕事を無茶振りされた時。
それが嫌で、もうして欲しくないと思った時。
いくつかの行動パターンがあると思います。
- 嫌だとはっきり自分の気持ちを伝えて、拒否する。
- 表情には出さず黙って仕事をこなす。
- 最初に不快感は出すけれど仕事はする。
- 文句を言いながら仕事をする。
- 返事だけして仕事はしない。
- 泣いて無言で抗議する
こんな風に人それぞれ。
関係性もさることながらいろんな対応があると思います。
で、これらは手段の話で。
できればもうやらないでくれ、という目的は一緒です。
嫌だと直接言うことも、あえて淡々とこなすことも。
言わないけれど不機嫌な顔をして了承することも、返事だけして仕事をしないことも。
とりあえず泣くことも。
こうされたら嫌だろう、もうこんなことしてくれるなよ? という自身の意思を伝え、相手にもそれを望むための行動という点で見ればほぼ一緒と言っていいと私は思います。
そしてこれがあらゆるコミュニケーションの根元にあったりします。
方法や手段は様々ですが、目的はそこまで変わらないんです。
これが冒頭に書かせていただいた、
コミュニケーションを含めた人に見せる行動は他人を支配し、己の欲望、願望を押し通す。通そうとする目的を持っている。
ということの一つの根拠になります。
では。
何が言いたいのか、というところなんですが。
先に書いたように。
支配する、欲望を押し通すなどと悪いような書き方をしていますが。
これは別にインパクトを求めた書き方の結果であって私は、特に悪いことだと思っていません。
私たちは、文明のある現代に生きていますが。
例えばお金のやりとりという文化がたまたまあるから無理に争わなくていいだけだと思うのです。
お金があるから納得して必要なものをスムーズに買えるんです。
ですがもし、それが無かったら。
人によって様々な方法で手に入れるしかありません。
生きていくためには他人を支配したり欲望を押し通すような表現方法を取らなければきっと、満足に生きてはいけません。
そしてそれができる、事実としてやってきた生き物として私たち人間は存在します。
だから、小さな日常のやりとりの中でこういう方法を選ぶくらいはぶっちゃけごくごく自然なこととすら思えます。
つまり。
つまりは。
負けるな。いいようにされるな。
ということを言いたいのです。
先の例え話のように。
自分の意思を押し通す方法はいくらでもあるのだから。
現実が面白くないのなら、手を替え品を替え、抵抗して突っ張って他人の存在を食え。
と、私は思うのです。
勝つか負けるか、世の中はそれだけじゃないと私も思いたいけれど。
勝つか負けるかの現実にどうしたって囲まれる瞬間はあって。
そういう場面ではどうしたって他人を蹴落とさなければ自分が苦しむだけです。
自分はそんなことをしない!誰かを傷つけるぐらいなら自分が傷付く方を選ぶ!という人も中にはいるかもしれません。
しかし他人を蹴落としたことは誰しもあるはずです。
就職も、受験も、部活の成績も。
かけっこも、かくれんぼもドッチボールもおにごっこも。
結婚することも、昇進することも、生きていることそのものも。
優劣をつける行為をまろやかに言っただけのものなのだから。
ある程度の年数を生きてきたならば。
そういうものを細かく刻んで、なんだかんだで勝ち取ったのが今日の自分の立ち位置のはずです。
望むにせよ、望まないにせよ。
明日は自分の手で切り開く。
それが今。
必要なんだと思います。
なんか。
ぐちゃぐちゃになってしまったけれど。
昔。
とんでもなく優しいお人好しの友人がいて。
その人のことを思い出したらこんなことが書きたくなりました。
何でもかんでも勝てば官軍とまで書く勇気はないけれど。
少なくとも。
こうやって私の意思が伝わる範囲の人には。
強くあってほしい、負けないでほしいと。
一緒に戦おうぜ、と。
勝手に強く思う次第です。
なんて。
なにがし。