私の家の近所に、毎朝散歩をするおばあさんがいます。
真っ白な老犬のわんちゃんと、おばあさん。
いつも寄り添って、おばあさんの顔をちらちらと見ながら歩いています。
おばあさんはおばあさんで、わんちゃんの様子をにこやかに見ながら。
さらにはおばあさんの一歩と、わんちゃんの二歩がぴったり揃っていて。
もう散歩という次元を超えて立派な行進のようです。
こういう、長年の付き合いのなせる技。
私はいいなぁと思うのです。
一生という長いか短いか分からない曖昧なものの中で、それぞれが独立した生き物でありながら。
お互いのことを思い、意思を結びつけ合い、共に過ごした時間の集大成として何かを成す。
自分には、こういうことができる相手はいないなぁと寂しく思います。
おじいさん、おばあさん。
年配の方から学ぶことは、たくさんある。
言葉なんかいりません。
周りにどれだけの人がいるか、立ち振る舞い。背中。
そんなところを感じ取り、学べる人間でありたいと私は思います。
なんて。
なにがし。